· HARUBOUYA · business · 7 min read
データ整備を外部に頼むとき、見積もりの前に用意しておくもの
金額が出てこないのは、作業量が見えないからです。置き場所の一覧、見たい人と場面、期限、触ってよい範囲の4つで概算が出ます。

「データ整備をお願いしたいのですが、いくらくらいかかりますか」
この聞き方だと、たいてい見積もりが出てきません。出てきたとしても、幅の広い金額か、前提だらけの条件付きになります。
受ける側が金額を出せないのは、意地悪をしているからではありません。作業の量が見えないからです。逆に言えば、量が見える情報が揃えば、その場で概算が出ます。
特別な資料は要りません。次の4つだけです。
用意するもの1:今あるデータの置き場所
どのシステムに、どんなデータが入っているか。一覧にしてください。
正確でなくて構いません。「販売管理システム(メーカー名は分かる)」「会計ソフト」「ECのカート」「営業がつけているスプレッドシート」。この粒度で十分です。
あわせて、それぞれのデータを外に出せるかどうかも分かると良いです。CSVでダウンロードできる、API連携のメニューがある、という程度の情報です。管理画面を開いて「エクスポート」「データ連携」といった項目があるかを見てみてください。
この一覧があるかないかで、見積もりの精度がまったく変わります。データを取り出せない仕組みが混ざっていると、そこだけ作業量が何倍にもなるためです。
用意するもの2:誰が何を見たいか
整備した先に、どんな画面や表があればよいか。ここも箇条書きで構いません。
書き方のコツは、人を主語にすることです。「売上データを見たい」ではなく、「店舗の責任者が、毎週月曜に、自店の前週売上と前年同週を比べたい」のように書きます。この形にすると、必要な粒度と更新の頻度が同時に決まります。
3つも書ければ十分です。全部を洗い出す必要はありません。
用意するもの3:いつまでに必要か
期限と、その理由をセットで伝えてください。
「4月の予算会議で使いたい」「新しい基幹システムの切り替えが9月なので、その前に」のように書きます。理由があると、間に合わせるために何を削るかという相談ができます。
期限がないまま進めると、優先順位が決まらず、結果として全部が遅れます。
用意するもの4:触ってよい範囲
意外と抜けるのがここです。次の3点を確認しておいてください。
- 外部の人にアカウントを発行できるか(社内規程で不可の場合がある)
- 個人情報を含むデータを扱うか
- 既存のシステムに手を入れてよいか、読み取り専用か
ここが後から判明すると、設計をやり直すことになります。特に1つ目は要注意です。アカウントが出せないと、画面共有しながら社内の方に操作してもらう形になり、進み方が変わります。
用意がなくても始められる場合
ここまで書きましたが、4つそろわないと相談できないわけではありません。
「何が分からないかも分からない」という状態であれば、それ自体を相談として持ち込んでください。その場合は、整理そのものを短時間の作業として区切り、そこで4つを一緒に埋めます。
やってはいけないのは、資料が整うまで動かないことです。整理は使われないまま古くなります。箇条書きのメモができた時点で、一度当ててみるほうが早く進みます。
見積もりを受け取ったあと
金額だけを比べないでください。次の3点が書かれているかを確認します。
- 成果物に何が含まれるか(引き継ぎ資料が入っているか)
- 納品後の対応期間
- 想定外が起きたときの扱い
安い見積もりは、この3つが抜けていることが多いです。抜けているぶん、あとから追加費用として出てきます。金額の差より、範囲の差を見てください。
参考になったら、いいねを押してください。





