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数字が合わない、が毎月起きる会社の共通点

原因の多くは集計ミスではなく定義の違いです。3種類に切り分け、定義の一本化から着手する手順を並べます。

1月・2月・3月の資料が入ったキャビネットと、100と75という食い違う数字

月初の会議で、営業が出した数字と経理が出した数字が合いません。原因を探るのに半日使って、結局どちらも間違っていませんでした。

この種の話は、業種を問わず起きます。しかも毎月起きます。

直すには、まず「数字が合わない」の中身を分けるところからです。

「数字が合わない」の中身は3種類

相談を受けたとき、私はどれに当たるかを最初に確認します。

1つ目は、定義の違いです。どちらの数字も、その部署の基準では正しいです。税込か税抜か、キャンセルを引くか、いつの時点で計上するか。この違いです。一番多いのがこれで、そして一番根が深いのもこれです。

2つ目は、対象期間や範囲の違いです。締め日が違う、対象の店舗や商品の範囲が違います。これは比較的すぐ分かります。

3つ目は、純粋な誤りです。集計式のミス、貼り付け範囲のずれ、二重計上などです。意外と少数派です。

多くの現場では、3つ目を疑って時間を使います。実際には1つ目であることがほとんどです。

共通点1:定義が文書になっていない

数字が合わない会社に共通するのは、定義を誰も書いていないことです。

書かれていないと、各部署が自分の業務にとって自然な解釈で集計します。悪いことをしているわけではありません。むしろ、それぞれが真面目に業務に即して作っています。

ここで効くのは、システムの改修ではなく1枚の文書です。主要な指標について、何を数えて何を除くかを1行ずつ書きます。それだけで、毎月のすり合わせが消えます。

共通点2:集計元が複数ある

同じ数字を、別々の場所から取ってきている状態です。

営業は販売管理システムの画面から、経理は会計ソフトから、経営企画は誰かが作ったスプレッドシートから取っています。取り出し方が違えば、値も揃いません。

解決の方向は2つです。どれか1つを正とすると決めるか、全部を1か所に集めてそこから配るか。

後者が理想ですが、いきなり全部は難しいので、まずは会議で使う数字だけを対象にしてください。1つの指標から始めて構いません。

共通点3:直す人が決まっていない

定義のずれが見つかったとき、誰が直すのか。ここが決まっていないと、毎月同じ議論を繰り返します。

「あれ、この数字違いますよね」「確認します」で終わり、翌月また同じことが起きます。よく見る光景です。

決めるのは、指標ごとのオーナーです。その指標の定義を決められる人を1人決めます。合議で決めると変更のたびに会議が必要になるため、1人にするのが要点です。

最初にやるのは、定義の一本化

手順はこれだけです。

  • 会議で使っている指標を書き出します(10個以内に絞る)
  • 各指標について、部署ごとの現在の定義を1行で書いてもらいます
  • 違いがある指標だけを取り上げ、どれを正とするか決めます
  • 決めた定義を1枚にまとめ、オーナーの名前を添えます

2番目の工程で、違いがそもそも存在しなかった指標が半分くらい出てきます。残りだけが本当の論点です。

この作業は、システムを触らずにできます。所要は、部署が3つ程度なら2週間ほどです。数字が合わない状態を放置した場合の年間コストと比べれば、はるかに安く済みます。

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