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定例レポートの作成に、毎月何時間使っているか

自動化の判断は、かかっている時間を測ってから行います。3列の記録で年間コストを出し、収集・整形・確認のどこが消えるかを見分けます。

机でノートPCの表計算とノートを使い、作業時間を記録している様子

毎月の定例レポートがあります。作るのに何時間かかっているか、答えられるでしょうか。

この質問をすると、たいてい「半日くらい」という答えが返ってきます。実際に測ってもらうと、だいたい倍かかっています。

自動化するかどうかの判断は、この数字が出てからで十分です。逆に、数字がないまま「自動化したい」と言っても、費用をかける根拠が作れません。

まず数えるところから

難しい計測は要りません。次の1か月、レポートを作るたびにスプレッドシートへ3列だけ記録してください。

  • 日付
  • やったこと(1行)
  • かかった時間(分)

ポイントは、作業を中断したらそこで一度記録することです。「データが来るのを待っていた時間」も別の行で残します。待ち時間は自動化で消えることが多い部分なので、ここを落とすと効果を過小評価します。

1か月分たまったら合計します。年間に直すと、たいてい想像より大きな数字になります。

時間が消えている3つの工程

記録を分類すると、ほぼこの3つに分かれます。

1つ目は収集です。複数のシステムから数字を落としてくる工程です。管理画面にログインして、期間を指定して、CSVをダウンロードします。1回3分でも、5か所あれば15分です。これが毎月発生します。

ここは自動化の効果が一番はっきり出ます。多くのツールにAPIかスケジュール配信の機能があり、人が触らずに取ってこられます。

2つ目は整形です。落としてきたファイルの列を揃えて、1つの表にまとめる工程です。手作業のコピーと貼り付けが多いのはここです。ミスが起きるのもここです。

自動化の効果は出ますが、事前に「どの列を、どういう名前で揃えるか」を決める必要があります。決めずに自動化すると、元データの形が変わるたびに壊れます。

3つ目は確認です。数字が前月と大きく違わないか、合計が合っているかを見る工程です。

ここは完全には消えません。ただし、確認すべき箇所を絞ることはできます。「前月比が2割以上動いた項目だけ色をつける」といった仕組みにすれば、全部を目で追う必要がなくなります。

自動化して残るもの、残らないもの

収集はほぼ消えます。整形もほぼ消えます。確認は残ります。そして、新しく発生する仕事があります。

「自動化した仕組みが止まっていないかの確認」です。これを見落とすと、止まっていたことに翌月気づく、という事故が起きます。

つまり、手作業の時間がそのままゼロになるわけではありません。10時間が1時間になる、という見積もりが現実的です。

費用対効果の出し方

難しい計算は不要です。次の3つの数字だけ揃えてください。

  • 年間の作業時間(測った数字 × 12)
  • その作業をしている人の時間単価
  • 自動化にかかる費用(構築費+月々の運用費)

年間の作業時間 × 時間単価が、いま毎年払っているコストです。ここと自動化の費用を比べます。

1年で回収できないなら、いったん見送るという判断も正しいです。ただし、時間だけで判断しないでください。手作業には転記ミスのリスクと、担当者が休めないという制約がついてきます。この2つは金額に出にくいぶん、忘れられがちです。

最初の一歩

今月から記録を始めてください。3列だけです。

数字が出てから、自動化する範囲を決めます。この順番なら、社内の合意も取りやすくなります。「なんとなく大変」を「年間120時間」に変えます。それだけで話が進みます。

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